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心に残った映画や読書の記録。日々の備忘録のようなモノ。【ブログ管理人:小夏】


by 小夏
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ギター弾きの恋


c0046869_13501598.jpgSWEET AND LOWDOWN
1999年、アメリカ
監督: ウディ・アレン
出演: ショーン・ペン、サマンサ・モートン、ユマ・サーマン、ウディ・アレン

派手で目立ちたがり屋のエメットは、才能に恵まれたジプシージャズのギタリスト。一方で彼は娼婦の元締めという顔をもち、女遊びにも目がなく、芸術家にありがちな破滅的な生活を送っていた。そんなある日、エメットはひょんなことから口のきけない娘ハッティと出会い、次第に愛するようになる。(allcinema ONLINEより)


実は、鑑賞中ずっと某映画に似てるなぁ~と気になって仕方がなかったのですが、後に確認したところ、ウディ・アレン監督が敬愛するフェデリコ・フェリーニの「道」へのオマージュだったとか。やっぱりそうよね。すごく似てるもの。
本作のエメットとハッティの関係は、そのまま「道」のザンパノとジェルソミーナを彷彿とさせますし、主人公の顛末についても、うっすら予想していた通りの展開でした。
ただ決定的に違うのは作品の持つトーン。
「道」が実に哀しい展開だったのに対し、「ギター弾きの恋」は観る人の心をさりげなく軽やかにする力があると思います。結末はやはり切なく思わずほろりとさせられますが、爽やかな余韻も残るいいラストでした。
総評:★★★★4.0点

ギタリストとしては天才的な腕前を見せるが、女性・金銭・時間にルーズと三拍子揃うほどの典型的ダメ男、エメット・レイ。
「女とは遊ぶが女は必要じゃない。それが本物のアーティストさ。」
「女を捨てて後悔した事は一度もない。油断すると女の食い物にされる。」

なんて傲慢なセリフもポンポン飛び出すトンデモナイ奴です。だけど、本心では心優しき寂しがり屋、そして情けなさでいっぱいの彼。
そんなエメットの人となりを如実に語っているのが、あの「三日月ゴンドラ」(↑画像)のエピソードです。派手好きのエメットは、ゴンドラでの華々しい舞台登場を思いつきますが、周囲からは当然のように失笑を買ってしまいます。しかし、本人はいたって真剣。完成したゴンドラを前に、エメットのセリフが切なくも笑えます。
「しばらく月と二人きりにさせてくれ。」 (←アホです)
案の定、舞台で大コケという大失態を演じて終わるのですが、そんなオバカ丸出しのところが何故か憎めない、寧ろ可愛らしく見えちゃったりする・・・エメット・レイは、誰もが認める(?)愛すべきダメ男なのです。

c0046869_13512258.jpgそんなエメットを心から愛するハッティを演じたのが、この作品でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたサマンサ・モートン。
最近では、「CODE46」や「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」に出演していますが、ご覧になった方います?(私はどちらも観てないや・・・汗)
口のきけないハッティの意思伝達は、当然表情と仕草のみに限定されるのですが、これがまたバラエティ豊かで見ていて微笑ましいんです。
ちょっぴりオツムが弱いという設定と相まってとってもチャーミング。膨れっ面も、嬉々とする表情も、そしてガツガツ食べる仕草も全てあるがまま、感じるまま。激プリティでした。

ところで、エメット・レイが実在の人物と信じて疑わなかったのは私だけでしょうか。
皆さん周知の事実でした?
劇中随所で、ウディ・アレン本人やジャズ評論家、そしてジャーナリストなどが登場、エメット・レイその人を語るエピソードが挿入されるのですが、これがいかにも実話っぽいノリだったものだから、まさか架空の人物だったとは思いもしませんでした。
あのギターの音色に聞き惚れて、エメット・レイのCDを探しまくった私って・・・。
結局のところ、ウディ・アレンの術中にまんまとハマッてしまったわけですか?
(2005.8.29 DVD鑑賞)

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「junjunの徒然日記」様「ギター弾きの恋@映画生活」様
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by marienkind | 2005-09-01 18:33 | 映画評