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心に残った映画や読書の記録。日々の備忘録のようなモノ。【ブログ管理人:小夏】


by 小夏
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福島大学公開講座 第一回講義レポ


先週の土曜日、福島大学公開講座第一回目の講義を受講して参りました。
講座内容は以下の通りです♪

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【第一回 講座】
  『太宰治の翻案小説について―「走れメロス」、「お伽草紙」等をめぐって』
【レジュメ】
  ・太宰治と外国文学(影響を受けた外国の作家等において)
  ・太宰治と翻案小説
  ・シラーの物語詩「人質」と「走れメロス」の比較
  ・「お伽草紙」と外国文学
  ・その他、太宰治の生い立ちなど
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【内容】
ここで全て網羅するのは難しいので、とりあえず一番印象深かった
「太宰治と翻案小説」についてのみ簡単に述べたいと思います。

早速ですが、皆さん「翻案小説」ってご存知ですか?
私は、言葉は知っていたものの具体的にはわかりませんでした。
説明によると、「翻案」とは西洋の古典や民話を基にした創作・改作のことであり、その成り立ちは明治時代に遡るそうです。西洋の書物を翻訳したはいいが、日本の文化や言語に馴染まない文章が多く見られたことにより、その不自然さをカバーするため日本風にアレンジしたことが「翻案小説」の始まりだとか。
そして、その代表作が太宰治の傑作「走れメロス」だそうです。

c0046869_13442310.jpgもともと「走れメロス」は、ドイツの劇作家・詩人のフリードリヒ・シラーが創作した物語詩「人質」がオリジナルで、「人質」を小栗孝則が翻訳、その翻訳したものを太宰が自己流に改作したと言われています。
ここで、シラー作・小栗訳「人質」をご紹介できないのがとても残念ですが、物語のプロット、登場人物名から会話に至るまで実にそっくり瓜二つなんですよ。
これはちょっと驚きでした。

当時、危険な思想は取り締まられるという時代背景もあり、太宰は自分が逮捕されることを日頃からとても恐れていたらしいです。
そのため、原典が存在するもの(例えば、既出版図書や聖書など)をベースに、その中に自身の思想を織り交ぜる手法をとったのではないか?という見方があるようです。要は、「カモフラージュ」というヤツですね。
もちろん、それは「翻案小説」の持つ可能性の一側面に過ぎませんが、時代が生み出したひとつの手段として十分考えられることだと思いました。

【感想】
講義内容が広範に渡るため、私の知識では完全に理解できるに至らなかったことは残念(汗)。しかし、太宰の人となりを知る貴重な機会だったと思いますw
あと、受講者の方々の年代がずーっと年上の方が多かったことも驚きでした。貪欲に知識を吸収しようとする彼らの姿勢といったら!質疑応答の時なんて、皆さんの迫力に押されっ放し。小夏さん蚊帳の外~でした(^^;
とにかく、向学心に年齢は全く関係ないし、逆に私なんてまだまだと改めて思い知らされただけで儲けもん。そういった面でも、とても充実した一日となりました☆
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by marienkind | 2005-09-06 17:25 | 日々雑感