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心に残った映画や読書の記録。日々の備忘録のようなモノ。【ブログ管理人:小夏】


by 小夏
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ティム・バートンのコープス・ブライド (2005年、英)


c0046869_972857.jpg原題: TIM BURTON'S CORPSE BRIDE
監督: ティム・バートン 
音楽: ダニー・エルフマン
出演: ジョニー・デップ
    ヘレナ・ボナム=カーター
    エミリー・ワトソン
    トレイシー・ウルマン
    アルバート・フィニー
    ジェーン・ホロックス
    クリストファー・リー
    ディープ・ロイ
    ダニー・エルフマンほか



ティム・バートン監督作品「コープス・ブライド」、ようやく観て参りました♪
まだまだ時間はあるさ~と余裕で構えていたところ、なんとこの日が公開最終日。私としたことが何たる不覚でしょう。焦ってダッシュしたのは言うまでもありません(汗)。
さて、そんなこんなで説得力ゼロですが、「コープス・ブライド」は公開前から長いこと楽しみにしていた作品です。お馴染みティム・バートン作品であることはもちろん、主人公ヴィクターの声が愛しのジョニー・デップ!なんとしても見逃すわけにはいかなかったのです。映画にしては77分間というやや短めの小作品でしたが、切なくもふわっと心地よい気分に満たされるいい映画でした。
総評:★★★★4.0点


全体的な色彩や背景が独特でティム・バートン本領発揮といったところ。
苦悩や葛藤、そして欲望渦巻く「この世」は、全体的に蒼みのかった灰色のトーン、対する「あの世」は、現世のしがらみ一切から解放されたかのようにカラフルな極彩色で彩られています。この対比がいかにもティム・バートンらしくて好きでした。
魅力的なキャラクターも数多く登場します。特に死者たちが面白い♪
上半身だけの骸骨、腹部が空洞の死体、そして腐りかけた肉体と、一見おどろおどろしいビジュアルの死者たち。だけど、彼らはみんな陽気で元気、溢れるほどの活力がみなぎっています。
小さなことにくよくよせず、互いに酒を飲み交わし歌い踊り、そして笑う。
現世で鬱々と生きる人間よりも、彼らの方がよっぽど人生を味わい尽くしているかのようです。
ここにバートン流皮肉が込められていたりするのかな。
c0046869_9235480.jpg

特筆すべきは、今回バートン監督が取り入れた「ストップモーション・アニメ」という技法です。
CG全盛の今、人形を1コマずつ動かして撮影するという気が遠くなるほど膨大な労力を要するこの技術、これがとにかく感涙モノでした。
ご覧になった方なら大きく頷いて頂けることと思いますが、人形たちの生き生きとした表情、細かい動作ひとつひとつが、そりゃもう緻密に作り上げられているのです。
例えば、ピアノを弾くヴィクターの指先のなんて繊細でセクシーなこと!人形の指に惚れ惚れするとは思いもしませんでしたが、それほど完璧なまでの表現が実現されているのです。素晴らしい!
それに、コープス・ブライド(死体の花嫁)の愛らしいこと。
目玉が転げ落ちようが、顔色が悪かろうが、そんなもん問題じゃない。可愛いものは理屈抜きに可愛いのだ。ビクターを想って心悩める表情、微笑み恥らう仕草、歩くたびに揺れるドレスの軽やかな質感、その全てが文句なしにチャーミングなのです。
彼女の長い髪が風にそよぐ滑らかさなどは、アニメーションとは思えないほどのリアル感です。まるで彼女が生きてそこに佇んでいるかのよう。

ラストシーンは、一途なまでにヴィクターを想う気持ちがダイレクトに伝わって来て切なかった。けど、そんな彼女がとてもとても愛しくて仕方なかった。
幻想的で儚くて、そして最高に美しいエンディングに、少しだけ心が痛みました。
(2005.11.18 劇場鑑賞)

【余談】
古い言い伝えによると、「蝶」は「死者の魂」を意味するとか。
ラストで「ようやく解放された」と語っていたコープス・ブライド・・・・・。ならば、オープニングシーンのひとコマは、エンディングを暗示していたとも言えるのかしら。

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by marienkind | 2005-11-21 10:11 | 映画評