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心に残った映画や読書の記録。日々の備忘録のようなモノ。【ブログ管理人:小夏】


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車輪の下


c0046869_18484458.jpg車輪の下

著者:ヘルマン・ヘッセ
翻訳:高橋 健二
出版:新潮文庫


課題図書と言えば必ず登場する本。再読です。
昔読んだときは、主人公にさっぱり共感できないしストーリーは超退屈だし、挫折寸前で何とか読み終えたような状態でしたけど、今回は一気にいけました。
総評:★★★★4.0点

大人たちの期待を一身に背負いエリート神学校に入学したハンス少年が、ある事件をきっかけに味わう挫折と失望。一時期は人生の成功を約束されたも同然だった彼が、周囲に翻弄されながら転落の一途を辿る顛末には強く胸が締め付けられました。正直、かなりしんどかったというのが本音ですね。
一応、総評は★4点で高評価。これは、この物語が純文学の傑作と評される理由が今回に至ってようやく理解できたから。読了後ひどく心を揺さぶられましたからね。
だけど・・・基本的に好きじゃないんですよ。こういう虚しい展開は。
このラストが意味するところに、現代のエリート教育に対する警告があるというのはわかるけど、それでもこの結末はあまりに辛い。やるせなさの極みです。
ハンス少年にも、ひとかけらの救いはあったのだと思わなきゃ、とてもじゃないけどやりきれません。そうそう、『フランダースの犬』の後味とかなり似てるかな。
(2006年1月15日 読了)

c0046869_18492618.jpg【余談】
今回改めて再読して、全体的に漂う耽美な雰囲気が過去ブレイクした竹宮恵子の『風と木の詩』という少女漫画に酷似していてビックリでした。ご存知ですか?竹宮恵子女史。
『車輪の下』中盤、ハンス少年と級友ハイルナーが初めて触れ合う下りなんてサラリと流してるけど結構キワドイ。境界線上にある関係の危うさに一人勝手にドキドキしちゃったり。
ああ~なんて邪な視点。ホント大人ってや~ね。(笑)
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by marienkind | 2006-01-18 20:46 | 書評