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心に残った映画や読書の記録。日々の備忘録のようなモノ。【ブログ管理人:小夏】


by 小夏
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ディパーテッド (2006年、米)


『ディパーテッド』アカデミー作品賞&監督賞W受賞ですねー。
正直、「リメイクでオスカーなの?」と思わないでもなかったけど、スコセッシ監督にとっては悲願の受賞!喜びもひとしおでしょう。何はともあれおめでとうございます。
ちなみに、『ディパーテッド』は香港フィルムノワール『インファナル・アフェア』のハリウッドリメイク版です。って、こんなこと周知の事実ですね。今さらですね。
でもね、先日のアカデミー賞授賞式で「日本映画のリメイク云々~」なんてトンデモ発言があったもんだから、一応この場を借りて強調させて頂いた次第。

c0046869_11214679.jpg原題: THE DEPARTED
監督: マーティン・スコセッシ
出演: レオナルド・ディカプリオ
    マット・デイモン
    ジャック・ニコルソン
    マーク・ウォールバーグ
    マーティン・シーン
    レイ・ウィンストン
    アレック・ボールドウィン


えー、とりあえず周囲の評価が今ひとつ低かったこと、私自身オリジナルファンであることから、ヘタな期待をせず鑑賞に臨んだのですが、それが功を奏したのか「思ってたよりは面白かった!」です。
ただし、オリジナル超熱烈ファンのワタクシとしては物足りなさも少々。
例えば、あのラスト。そう、リメイク版衝撃の(?)あのラストですよ。(以下、ボヤキ入ります)

東洋的な情緒や趣は失われていたものの、これは想定の範囲内。テンポの小気味良さやサスペンスフルな展開などはオリジナルを凌駕するほどの迫力で、「おっ?さすがはスコセッシじゃん!」と唸った部分も多かった。当然、ラストへの期待感も高まるってもんです。
なのに、なに?なに?あの強引でわかりすぎるオチは??
別にあの結末自体に不満があるわけじゃないのよ。あれはあれで良いと思うしね。
けど、それなら劇中もう少し「彼」についての描写があって然るべきだったと思うし(彼=アカデミー助演男優賞候補のあの人です)、隠し玉効果を狙ったにしても最後の最後でいきなりの登場って些か唐突すぎませんか。
「彼」がそこまでやる理由も必然性もさっぱりわからんしね。「仇討ち」ってヤツ?
噂によると、「彼」を主人公に続編企画もあるみたいで、ひょっとしたら具体性に欠けるその辺の諸事情も「続編への布石」という考え方も出来るとは思うのだけど、、、うーん、でもなぁ。

まあ、最大のトホホ要素は、内容よりもコリン・サリバンなる人物の描写なんですが。
野望を果たすためには手段を厭わないコリン・サリバン。「邪悪」な心と「善」への渇望の狭間で苦悶する男コリン・サリバン。そう!これぞコリン・サリバン!(シツコイ!)
いやね、オリジナルでは劉 徳華が演じた役どころですから、そりゃもうワタクシとしてはウルサイですよ。しかし悲しいかな、マット・デイモン扮する彼奴からはそういった心の脆さも業の深さも一向に見えてこなかったのであるね。ぶっちゃけ単にヘタレな小心者としか映らなかった。ああ、言っちゃった。ごめんよ、マット。

他の面々については概ね宜しかったのではないでしょうか。
濃度MAXのキャスト陣に好みは激しく分かれそうですが(特に、ジャック・ニコルソンは相当イッちゃってますから)、それぞれ役どころにドンピシャはまっていたと思います。
レオナルド・ディカプリオは素直に巧いと思ったしね。
関係ないけど、アレック・ボールドウィンが常に汗だく状態なのがミョーに気になった。
彼って以前からあんなに暑苦しいキャラでしたっけ?(^^;

c0046869_15352430.jpgc0046869_15413644.jpg


なあんてボヤいてばかりでもアレなので、最後にちょっとばかり解説らしきものを。
オリジナル原題の『無間道』とは、仏教用語で「絶え間なく責め苦にあう無間地獄」の意。
対する『THE DEPARTED』とは「死者」という意味だそうで、この決定的違いからも、リメイク版が仏教的な精神世界とは全く異なるテイストであることが窺われると思われ。
あと、総じてリメイク版の評価が高い欧米に対し、真逆の酷評が多いアジア、、という構図も面白いですね。まあ、結局はお好み次第ということになるのだろうけど、子供の頃、「悪いことをすると地獄に堕ちるぞ~、バチがあたるぞ~」と脅されて(?)育った日本人的感覚としては、やはり東洋仏教思想が息づくオリジナルの方に馴染みやすいかもしれないやね、と思う今日この頃。
(2007年3月2日 劇場鑑賞)


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by marienkind | 2007-03-06 20:02 | 映画評