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カテゴリ:映画評( 152 )



忠実に職務遂行しただけなのに、老婆から逆恨み買って死の呪いをかけられる悲劇のヒロイン。
怒涛のコント描写ホラー描写連発で思いっきり忘れがちなんですが、冷静に考えれば、これ、どんだけ不条理展開なんですか?って感じですよね。
とりあえず「お婆ちゃんには優しくするべし」、これ本日の教訓とか?

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それにしても『死霊のはらわた』当時のホラースタンスと全く変わってないっすね、サム・ライミ監督。
今のご時世、サム・ライミ=『スパイダーマン』派が多いのでしょうけれど、頑固に『死霊のはらわた』派の自分としては、ちょっと嬉しかったです。本作では、蟲攻撃をはじめとするサム・ライミお馴染み演出に加え、新規投入された幾つかのアイテムが効果的に使われていると思いました。
「定規」「ホチキス」、そして「入れ歯」。
とりわけ「入れ歯」に関しては百聞は一見に如かず。お下劣度がトンデモナイことに。
まあ、最凶最悪「トンデモナイで賞」だったのは、武闘派老婆(笑)ガーナッシュ夫人を演じたローナ・レイヴァーさん、これっきゃないですが。作品をご覧になった方なら皆さん頷かれることと思いますが(未見の方は下画像からご想像のこと)、彼女の体当たり演技、女優魂にはホント頭が下がります。
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そして、普段の彼女がめちゃくちゃ知的でエレガントな女性であることに改めて驚愕。
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やっぱ女優って凄いわ。凄すぎる。これまさにホラー?
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by marienkind | 2010-12-11 19:50 | 映画評

100均ビデオ購入にて鑑賞。いまどきビデオ?のツッコミはさておき。
再見です。正確には再々見・・・再々々・・・くらいになりますか。もう、とにかく大好きな作品です。
大ヒット某映画のパクリとか散々な言われようですが、中身は全然別モノです。むしろ、コチラの方が面白いと言い切っちゃいます。今回は画像大放出でいきますよ~

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(あらすじ)
第三次世界大戦の教訓から、争いの根源が人間の「感情」にあると考えられた世界が舞台。
人々は、感情抑制薬プロジアムの服用を義務付けられ、指導者“ファーザー”のもと、特殊捜査官“クラリック(聖職者)”たちによって言動を監視されるという無機質な毎日を送っていた。
また、感情の発露を促す要素(絵画・文学・音楽など)も徹底的に排除され、「感情違反者」と認定された者には、即刻処刑といった厳しい罰が課せられた。

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モニタから垂れ流し状態の“ファーザー”による洗脳演説。

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冷酷に職務を遂行する第一級クラリックのプレストン(クリスチャン・ベール)と、感情違反者であることを隠す同僚のパートリッジ(ショーン・ビーン)。

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パートリッジが感情違反者であることを即座に見抜いたプレストンは、友人でもあったパートリッジを迷うことなく射殺する。

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パートリッジ射殺後、芽生え始めた国家への疑念。悩めるプレストン。

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ついに、国家中枢へ単独特攻。ブチ切れプレストン。

あらすじの後半部、かなり端折ったような気がしないでもないですが、まずはこんな感じで。
物語としてのツボりどころは、4枚目画像「悩めるプレストン」から5枚目画像「ブチ切れプレストン」に至る過程ですか。常に「プレストン、絶体絶命!」みたいな。やーもう胃に悪いったらありゃしない。
しかし作品最大の見どころは、なんといってもカート・ウィマー監督がガン・アクションに東洋剣術の「型」を取り入れたという架空の戦闘術、<GUN=KATA>でしょう。これ、ホンキでカッコイイのなんのって! クライマックスの「白服プレストン」GUN=KATAも宜しいですが、自分的には、序盤~中盤の「黒服プレストン」GUN=KATAの方が断然好みだったりします。(聞いてない?)
というか、これひそかに習得に励んだ人、絶対いるよね?(笑)
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by marienkind | 2010-11-02 20:33 | 映画評

アメリカのTVドラマ『CSI:マイアミ』の大好きキャラ、ホレイショ・ケインを演じているデヴィッド・カルーソーが出演している、ただそれだけの邪な目的で(?)鑑賞。

c0046869_110484.jpg廃墟と化した精神病院へアスベスト除去に向かった作業員たち。得体の知れない存在により、彼らの精神は闇に蝕まれてゆく・・・

めちゃめちゃ怖かったです。
派手な演出やショッキングなシーンは一切ないのに、神経逆撫でされるような、次第に鬱になっていくような、このイヤ~な感覚。
思うに、劇中の彼らとまんまシンクロしちゃったのだろう。その意味ではアプローチ大成功~

ストーリーについては・・・すみません、イマイチ意味不明でした。(爆)
多分、「人間の心に巣食う狂気」ってヤツがテーマなのだろう、と自分なりに解釈したけれど、そこんところがハッキリしないとヤダ!って人も多いかも。「恐怖」を“感じる”という意味では、まさにドンピシャの一品だと思うのですが。

ちなみに、舞台となったダンバース州立精神病院。
実在するうえ、実際にその廃墟でロケを敢行したというエピソードを後で知って戦慄しました。撮影とはいえ、自分ならこんな見た目おっそろしいところ、お願いされても足踏み入れたくないです。絶対、何か居るって。出演者たちだって、ひそかにそう思っていたに違いない。
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by marienkind | 2010-09-22 20:33 | 映画評

“シチュエーション・スリラー”。
最近、よくわからんジャンルが増えましたね。想像するに、極限状態における人間の心理体験、みたいな感じなのかな?最近では『SAW』とか、少し前なら『es[エス]』とか。
今回紹介する『実験室 KR-13』は、先日WOWOWで放送された「シチュエーション・スリラー映画特集」からなんですが、これ、はっきり言ってB級&低予算もいいところです。けど、端から期待値が低いと思わぬ拾い物をした気になるから不思議なものです。

c0046869_19393169.jpg原題: THE KILLING ROOM
監督: ジョナサン・リーベスマン
脚本: アン・ピーコック
    ガス・クリーガー
音楽: ブライアン・タイラー
出演: クロエ・セヴィニー
    ティモシー・ハットン
    ピーター・ストーメア
    クレア・デュヴァル
    ニック・キャノン
    シェー・ウィガム



アメリカの極秘プロジェクト、「MKウルトラ計画」。
「MKウルトラ計画」とは、冷戦時代にCIAが実施していた洗脳実験のコードネームだそうで、当時のCIA長官が必死こいて隠蔽しようとしたものの、隠しきれなかった数枚の文書がアメリカ議会によって暴露されちゃったというもの。これ、一応事実らしいです。
『実験室 KR-13』は、この忌まわしい実験が現在も秘密裏に行われていたとしたら・・・?
という話です。設定としては普通にありふれてるんですが、これがなかなか面白い。
まあ、説明不足の部分は多いし、ラストも消化不良感ありありで、冷静に考えて60~70点がいいところだけど、冒頭15分頃に起きる衝撃シーンに、久々にひぃぃぃぃぃーーっと度肝を抜かれたので、それで全て帳消しにしてやろうと思う。(←ナニサマ?)

それにしても、本作のクロエ・セヴィニーはまっこと美しいであるよ。これ、チェックポインツ。
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by marienkind | 2010-09-15 16:44 | 映画評

いやぁ~!めちゃめちゃ面白かったです!
2010年ベストムービーの予感大!
とにかく情報量がとんでもないことになっていて、途中、「私の脳細胞じゃ追いつけんわ~!」とパニクったりしたのですが、それが杞憂に終わっちゃうところがノーラン監督の凄いところ。
今は、観終わったばかりでまだ脳内雑然としているけど、とりあえず、頭をすっきりさせる意味でも、もう一回は観るつもり。

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夢を介し他人の潜在意識に潜入、ターゲットの情報を盗み出す犯罪スペシャリスト集団が挑む、高難度ミッション“インセプション=情報の植え付け”!
ってことで、一言で言い表すなら、“心理ドラマ&チーム萌えの融合”?(笑)

個人的には、「胡蝶の夢」っぽいネタだな、と感じました。
夢の中で「蝶」だった男が、目覚めて、自分が「蝶」になった夢を見ていたのか、蝶である自分が「人間」になった夢を見ているのか、区別がつかなくなっちゃった、っていう中国の昔話。
喩えは違えど、本作のラストも似たようなものかもしれません。
映画サイトの掲示板でも、ラストの解釈を巡って熱い議論が交わされているみたいだけど、キーアイテムの●●からも明確な答えが得られなかったってことは、どちらにでも都合よく解釈できる余地を残しました、ってことでいいんかな。
いずれにしても、ハッピーエンドであることに変わりはないわけだし、2時間半という長さを感じさせないほどの面白さだったから、オチなんてこの際どっちでもいいや。(いや、よくない。)

とにかく、一人でも多くの方にご覧になって頂きたい作品です。
特に、“チーム萌え属性”の方は絶対見るべし。萌え尽きること必至です。
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by marienkind | 2010-07-28 13:14 | 映画評

こーゆータイプの映画って自分のテーマじゃないんだよなぁ~と思いつつ、HDDに録画が残っていたし、ちょっと暇つぶしに(酷い)・・・という不純な動機で観始めたのですが、いやぁ~これは観て良かった。思わぬ拾い物をした気分。

c0046869_13501841.jpg原題: Auf der anderen Seite
監督: ファティ・アキン
脚本: ファティ・アキン 
出演: バーキ・ダヴラク
    ハンナ・シグラ
    ヌルセル・キョセ
    トゥンジェル・クルティズ
    ヌルギュル・イェシルチャイ
    パトリシア・ジオクロースカ


ドイツのハンブルグとトルコのイスタンブールを舞台に、三組の親子を巡る愛、喪失、赦しの物語。
オムニバス形式3部構成で、それぞれのエピソードが繋がっています。

第一部 「イェテルの死」
第二部 「ロッテの死」
第三部 「天国のほとりで」

タイトルからもわかるように、全てのエピソードにおいて語られるテーマ、「死」。
ぶっちゃけ誰が死ぬかも予想できちゃうわけだけれど、本作においてその点はあまり重要ではありません。大事なのは、遺された者たちがその喪失感とどう向き合って生きてゆくか、ということ。
これは、監督の死生観に繫がるものかもしれないけれど、「死」は決して終わりではなくそこから生まれるものもあるのだと、そう強く訴えかけているように感じました。

イスラム教に伝わる犠牲祭(Eid ul-Adha)のストーリーへの盛り込み方が絶妙でした。
貧困やテロ問題、教育格差など、“夢体験トルコ8日間の旅”などでは到底窺い知ることのできないトルコの現状を垣間見ることが出来たことも収穫。映画から学ぶことは多いです。
各エピソードに貼られた伏線、微妙に時系列を崩した巧みなプロットなど、ミステリファン視点からも堪能させて貰いました。全てにおいて隙なし、文句なし。
まっこと良い映画でしたわー。おすすめ。
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by marienkind | 2010-07-14 15:01 | 映画評

これ、どこのインディ・ジョーンズ
これ、どこのハムナプトラ

ずばりそんな感じでした。

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あーでも、楽しめなかったわけじゃないです。
むしろ、飽きっぽい自分が退屈することなく117分があっという間に感じられたほどなので、個人的には面白かった!と評価したいところです。構成にちょっとした仕掛けがあって、冒頭から突如として「ハァ??」な展開になってしまった時は一瞬どうするべ?と思っちゃいましたけど、カラクリに気づいてからは安心して楽しむことができました。
ただ前述したように、どこぞの映画の二番煎じ的な感じは否めないし、「時間の砂=時を巻き戻せる砂」という設定からある程度ストーリーのオチが読めてしまう点など、一部辛口評が多いのもわからんでもない。が、辛口で語るほどの中身ある?と問われれば、それも疑問なので、この際、悪代官を懲らしめる水戸黄門的ノリで素直に楽しむが宜しいかと。

ちなみにこの映画、大ヒットTVゲームの映画化でして、ゲーム版ダスタン王子のビジュアルを知る自分としては、ジェイク・ギレンホールが演じるにあたり「いやそれ絶対ムリだから!」と思ってしまったのですが、すみません、これ訂正します。
驚愕の路線変更が吉と出たか凶と出たかはともかく、定着しつつあった文系&やさ男のイメージを払拭できたことは◎。とりあえず個人的には、あのマッチョな胸板がリアルか否か?そこのところだけ小一時間ほど、じっくり・・・
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by marienkind | 2010-06-05 21:56 | 映画評

話題作『シャッター・アイランド』鑑賞。
世間では、なにやら“超日本語吹替版”なるものが好評らしいのですが、ここはやっぱり素直にオリジナル字幕版で。
(というか、いったい何が“超”なんでしょう?ご存知の方、情報求ム)


c0046869_14302482.jpg原題: SHUTTER ISLAND
監督: マーティン・スコセッシ
原作: デニス・ルヘイン
出演: レオナルド・ディカプリオ
    ベン・キングズレー
    マックス・フォン・シドー
    パトリシア・クラークソン
    イライアス・コティーズ
    マーク・ラファロ
    ミシェル・ウィリアムズ
    エミリー・モーティマー




「あなたはこの謎を見抜けるか!」「謎を解くキーワード!」「謎が謎を呼ぶ!」
等々、公開前から散々派手な謳い文句で煽った挙句、上映前テロップでも「結末については何も語るな」の徹底ぶり。
一体全体どんなサプライズが隠されているものか戦々恐々、ネタバレ一切シャットアウト気合満々で鑑賞に臨んだのですが、いざ蓋を開けてみたら、ありゃ?なんか違うぞ、と。
謎と言っても、それほど大袈裟なスタンスで臨まなくても物語が進む過程で自然に明らかになるものがほとんどだし、中には、「シャッター・アイランド=精神疾患犯罪者収容島」という背景に気づいた時点で直ぐピンと来る勘の鋭い観客も多いのでは?
誠に勝手ながら自分、証拠から論理的に解決へと導くタイプの作品かと思い込んでいたもので、あの謎全てが禁じ手とは言わないまでも、それならそれであれほど過剰なプロモーションが果たして必要だったのか、番宣の方向性にはちょいとばかり疑問を持たざるを得ないかな。

さて、プロモに対する辛口評はほどほどにして肝心の映画の感想ですが、これが実に実に面白かったのですよ!
これぞ骨太一級品!個人的には★満点あげてもいいくらいです。はからずも自分は序盤でオチに気づいてしまったのですが、気づいてもなお、その面白さが全く損なわれなかったこと、これこそがこの映画が持つ強みかもしれません。
まず舞台が1954年ということもあってか、映像全体の印象が程よい具合に古臭い。これがいい。
CG全盛期の現代に逆行するかのような、いかにも「はめ込み合成です」と言わんばかりの映像。「ありえねーーー!」とツッコミ入れつつもそれはどこかしら懐かく、かつてのサスペンス映画に共通して感じられた陰鬱な雰囲気を再現していたように思います。設定上、海や崖が多く登場することから『ナバロンの要塞』を彷彿とさせるものもあったかな。
ストーリーについても、真相に一瞬触れたかと思いきやさりげなく身をかわされるようなじれったさの中で、忌々しい記憶と焦燥感を抱える主人公が次第に核心に迫っていく過程はミステリファンとして純粋に興奮させられたし、何よりもそんな主人公テディを演じたディカプーの苦悩の表情がドンピシャもので◎。ディカプー真骨頂発揮といったところですね。

主人公が問いかけた最後の一言に一瞬背筋がぞっとしました。
どうやら原作にない(原作と違う?)台詞だそうで、ここはスコセッシ監督、グッジョブ!ですね。
それまで「うーん、なんだかな・・」だった観客もあの台詞で作品の評価が一気にレベルアップした方も多いのでは?

それにしても、少し見ない間にディカプーがまた一段とでっかくなっておりましたなー。驚愕。
いまやちょい細目の相撲力士といった風情?
個人的にはマックス・フォン・シドー さんの出演が嬉しかったですね。
なんつってもクールな殺し屋ジュベールだよ。カッコイイ!(分かる人いるかなー?)
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by marienkind | 2010-04-20 14:32 | 映画評

私を覆う漆黒の夜 
鉄格子にひそむ奈落の闇 
私はあらゆる神に感謝する 
我が魂が征服されぬことを

無惨な状況においてさえ 
私はひるみも叫びもしなかった 
運命に打ちのめされ血を流しても 
決して屈服はしない

激しい怒りと涙の彼方に 
恐ろしい死が浮かび上がる 
だが長きにわたる脅しを受けてなお 
わたしは何一つ恐れはしない

門がいかに狭かろうと 
いかなる罰に苦しめられようと 
私が我が運命の支配者 
我が魂の指揮官

(ウィリアム・アーネスト・ヘンリー著 『INVICTUS』より引用)


c0046869_0125034.jpg原題: INVICTUS
監督: クリント・イーストウッド
原作: ジョン・カーリン
脚本: アンソニー・ペッカム
出演: モーガン・フリーマン
    マット・デイモン
    スコット・リーヴス
    ザック・フュナティ
    グラント・L・ロバーツ
    トニー・キゴロギ
    マルグリット・ウィートリー



ネルソン・マンデラ大統領の知られざる実話。
ずばり感動しました! 鑑賞後、これほど心地良い高揚感で満たされたのは久しぶりのことです。

1995年南アで開催されたラグビーW杯を通し、分断された国家をひとつにまとめようと奮闘するマンデラ大統領。
けれど、長きに渡る白人による黒人支配の闇、根強く残る差別意識や偏見は簡単に払拭できるものではありません。
「ラグビー」ひとつ取っても問題は山積みです。
ラグビーのチームカラー「緑と黄」はアパルトヘイト(人種隔離政策)のシンボルであり、また、南フの国歌「神よ、アフリカに祝福を」は黒人解放運動の象徴とされている。当然、黒人の立場から見ればアパルトヘイトの余波の残る自国のラグビーチームを応援したいとは思わないし(むしろ敵チームを応援)、白人層からすれば黒人讃歌ともとれる南ア国歌を歌うなんてとんでもない!ということになるわけです。
そんな両者が歩み寄るため、国民一人一人なにができるか。マンデラは説きます。
「今こそ寛大な心を示すべきときだ」、と。
「赦しの精神こそが魂を自由に導くのだ」、と。
それが彼の信念でもあるのです。

モーガン・フリーマンの名演技は言わずもがな。
マンデラ氏から直々に「ぜひともモーガン・フリーマンに演じてもらいたい!」とのご指名があったとかなかったとか、その真偽の程はさて置き、途中からモーガン・フリーマンがマンデラその人にしか見えなくなりました。ドンピシャ適役。

最終決戦の南アvsオールブラックス戦は、スタジアムの熱気と興奮がダイレクトに伝わってくるかのようでした。
その熱狂の波に突き動かされて、ラグビーの「ラ」の字も知らんくせに(パスは横と後方のみOK、前方はダメなのだ! ←そ、そうだったのね・・・)、思わず手に汗握るほどエキサイトしてしまったとです。
そして、「勝利」に向かって国民4200万人の心がひとつに解け合うクライマックス!本当に素敵な瞬間でした。
人種の壁がゆるやかに崩壊してゆく様も実に感動的です。個人的には、黒人&白人で結成された大統領SPチームの面々が、互いに偏見を持ちつつも次第に歩み寄ってゆくエピソードがとても印象深かったです。胸が熱くなりました。

ちなみに、冒頭の四行詩は27年に渡る獄中生活でマンデラ氏が唯一心の支えとしていたものだとか。
“INVICTUS”とは、ラテン語で「不屈」という意味の言葉。
ネルソン・マンデラ、まさに「不屈の人」ですね。
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by marienkind | 2010-02-05 23:50 | 映画評

c0046869_2329424.jpg原題: 영화는 영화다
監督: チャン・フン
原案: キム・キドク
出演: ソ・ジソプ
    カン・ジファン
    ホン・スヒョン
  

  
リアルなヤクザを演じたい俳優スタ(カン・ジファン)と、映画俳優になる夢を捨てきれないヤクザのガンペ(ソ・ジソプ)。
気性の激しいスタは撮影中に暴力沙汰を起してしまうこと多々、加えて傲慢な態度ゆえ共演相手が見つからず困り果てていた。そんなとき、かつて俳優を志望していたというヤクザのガンペと偶然知り合ったスタは、彼を相手役として推薦するが・・・

・・・というかね。「ヤクザを推薦する俳優A」ってのも「それを受け入れる監督B」ってのもフツーじゃあり得ないと思うんですけど。まあ、そこを指摘しちゃうと映画設定そのものが破綻するので、ここはスルーっすね。

最初あらすじ読んだときは、多少コミカルテイストでライトな展開、でもって最後にはほんのり友情が芽生えちゃったり?なんてノーテンキな顛末を想像していただけに、思い掛けなくヘヴィーな内容にボー然。あのオチには凹みました。
おそらく観ている誰もが、あの衝撃的な結末を何となく予想しながら敢えて目を逸らしているところがあったと思う。
そうじゃなければいいな、って。
ただ、『映画は映画だ』というタイトル本来の意図するところが、「映画は所詮映画にすぎない≒虚構であって現実ではない」という方向に着地するのなら、その逆も然り。「ヤクザは所詮ヤクザ」、そんなニュアンスになるのかな。
ま、そこんとこ理解はできても納得いかんってこともある。切ないなぁ。

終盤、繰り広げられる二人の血まみれ泥まみれファイトシーンは実に見応えありました。目を覆いたくなるほどリアルな暴力シーンは好みじゃないのですが、あの壮絶な拳と拳のぶつかり合いはいっそ清々しく見えたから不思議です。
W主人公のカン・ジファン&ソ・ジソブが良かったですね。韓流スターに疎くてヨン様とガンちゃんくらいしか知らない自分でも、彼らが単なるイケメンじゃなく実力に裏打ちされた俳優だってことが見ていてよくわかりましたから。
特にポスター右側のソ・ジソブさん、彼の眼ヂカラは半端じゃないです。思わずよろめきそうになったではないか。
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by marienkind | 2009-12-22 09:53 | 映画評