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心に残った映画や読書の記録。日々の備忘録のようなモノ。【ブログ管理人:小夏】


by 小夏
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話題作『シャッター・アイランド』鑑賞。
世間では、なにやら“超日本語吹替版”なるものが好評らしいのですが、ここはやっぱり素直にオリジナル字幕版で。
(というか、いったい何が“超”なんでしょう?ご存知の方、情報求ム)


c0046869_14302482.jpg原題: SHUTTER ISLAND
監督: マーティン・スコセッシ
原作: デニス・ルヘイン
出演: レオナルド・ディカプリオ
    ベン・キングズレー
    マックス・フォン・シドー
    パトリシア・クラークソン
    イライアス・コティーズ
    マーク・ラファロ
    ミシェル・ウィリアムズ
    エミリー・モーティマー




「あなたはこの謎を見抜けるか!」「謎を解くキーワード!」「謎が謎を呼ぶ!」
等々、公開前から散々派手な謳い文句で煽った挙句、上映前テロップでも「結末については何も語るな」の徹底ぶり。
一体全体どんなサプライズが隠されているものか戦々恐々、ネタバレ一切シャットアウト気合満々で鑑賞に臨んだのですが、いざ蓋を開けてみたら、ありゃ?なんか違うぞ、と。
謎と言っても、それほど大袈裟なスタンスで臨まなくても物語が進む過程で自然に明らかになるものがほとんどだし、中には、「シャッター・アイランド=精神疾患犯罪者収容島」という背景に気づいた時点で直ぐピンと来る勘の鋭い観客も多いのでは?
誠に勝手ながら自分、証拠から論理的に解決へと導くタイプの作品かと思い込んでいたもので、あの謎全てが禁じ手とは言わないまでも、それならそれであれほど過剰なプロモーションが果たして必要だったのか、番宣の方向性にはちょいとばかり疑問を持たざるを得ないかな。

さて、プロモに対する辛口評はほどほどにして肝心の映画の感想ですが、これが実に実に面白かったのですよ!
これぞ骨太一級品!個人的には★満点あげてもいいくらいです。はからずも自分は序盤でオチに気づいてしまったのですが、気づいてもなお、その面白さが全く損なわれなかったこと、これこそがこの映画が持つ強みかもしれません。
まず舞台が1954年ということもあってか、映像全体の印象が程よい具合に古臭い。これがいい。
CG全盛期の現代に逆行するかのような、いかにも「はめ込み合成です」と言わんばかりの映像。「ありえねーーー!」とツッコミ入れつつもそれはどこかしら懐かく、かつてのサスペンス映画に共通して感じられた陰鬱な雰囲気を再現していたように思います。設定上、海や崖が多く登場することから『ナバロンの要塞』を彷彿とさせるものもあったかな。
ストーリーについても、真相に一瞬触れたかと思いきやさりげなく身をかわされるようなじれったさの中で、忌々しい記憶と焦燥感を抱える主人公が次第に核心に迫っていく過程はミステリファンとして純粋に興奮させられたし、何よりもそんな主人公テディを演じたディカプーの苦悩の表情がドンピシャもので◎。ディカプー真骨頂発揮といったところですね。

主人公が問いかけた最後の一言に一瞬背筋がぞっとしました。
どうやら原作にない(原作と違う?)台詞だそうで、ここはスコセッシ監督、グッジョブ!ですね。
それまで「うーん、なんだかな・・」だった観客もあの台詞で作品の評価が一気にレベルアップした方も多いのでは?

それにしても、少し見ない間にディカプーがまた一段とでっかくなっておりましたなー。驚愕。
いまやちょい細目の相撲力士といった風情?
個人的にはマックス・フォン・シドー さんの出演が嬉しかったですね。
なんつってもクールな殺し屋ジュベールだよ。カッコイイ!(分かる人いるかなー?)
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by marienkind | 2010-04-20 14:32 | 映画評

初・村上春樹である。今まで幾度となく手を出しながら、どれも読了叶わなかったわけだから、正確には、初読了・村上春樹と言うべきか。

「世界の終り」「ハードボイルド・ワンダーランド」で構成された二つの世界。
前者は、高い壁に囲まれた閉ざされた世界であり、そこに足を踏み入れた者は自分の<影>と切り離される。「僕」は、そこで<一角獣>の頭骨から「夢を読む」仕事が与えられる。
後者の主人公は、<計算士>の「私」。自らの潜在意識にアクセスする数値変換術<シャフリング>を巡り、日々、敵対組織<記号士>との情報戦が繰り広げられている。

c0046869_1225858.jpg

これは面白かったです。初めて「村上春樹作品を読んで良かった」と実感できた一冊でした。
とはいえ、「具体的にどう面白かったか」については、どう答えたらいいものやら。
100人の読者がいれば100通りの解釈が出来そうだし、それ以前に、自分が正確に内容を把握できているかも怪しい。一読しただけで完璧に理解できるようなシロモノじゃないですから、これ。
それでも面白く読めたのは、読んでいて心地良い「文章」であったこと、これに尽きます。
とはいえ、今までずっと、村上流独特な言い回しが苦手で「ダメだ、こりゃ」を言い続けてたわけだから、我ながら勝手な言い草だと思うけど、「読むに時期があり」の一冊ってあるものです。まさに本書がそうだったんだな、と。
まあ、自分がここでウダウダ説明せずとも天下の村上春樹、読んでいる人は遥か昔にちゃっちゃと読破されているだろうし、自分でも「何を今さら」という気がしないでもないのですが、私のブログに足を運んで下さっている皆さまのほとんどは絶対未読のはず。(どーゆー意味じゃ!笑)
なので、こっそりお薦めしつつ・・

あっ!今日はエイプリルフールですが、お薦め本ってのは嘘じゃないですからねっ!
一応、念のため。(笑)
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by marienkind | 2010-04-01 12:45 | 書評