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心に残った映画や読書の記録。日々の備忘録のようなモノ。【ブログ管理人:小夏】


by 小夏
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「人が闘うのは生きるためです。
それ以外の闘いは人が選んでするもの。
しなければならない闘いではない」


c0046869_21194426.jpgスウェーデン警察小説「刑事ヴァランダー」シリーズ第2弾。

ラトビアがバルト三国の一つ、ということは漠然と知っていても、位置を正確に指し示せる日本人は多くないであろう。本書を読んで、ラトビアがバルト海を挟んでスウェーデンと隣り合わせだということを初めて知った。
それだけでも収穫かもしれない。(笑)

さて、今回の舞台はラトビアの首都リガ。名目上「捜査のため」と言いつつ、本音は「惚れた女のため」に国境超えまでしてしまうヴァランダー刑事。熱い男である。
内容もずいぶん様変わりしている。前作の「堅実」路線から一転、「これ、どんな007?」と言わんばかりの展開。
前作が作品としてあまりに地味だったから、その反動か?あるいは、まだシリーズ序盤ということで作者自身、手探り状態なのかわからないが、ちょっとばかり面食らってしまったというのが正直なところ。
それでも、東西冷戦終結間近の東欧諸国の混沌とした雰囲気などが丁寧に語られていて、その点は好印象。当時の社会情勢の一端を知る意味でも良い勉強になった。

そして、今回もやってくれました。
「絶体絶命時に必ず便意をもよおす主人公」(←前作でも類似シーンあり)
生理現象ゆえ仕方ないとフォローしたいが、敵組織のゴミ箱に致してしまうというのはどーなの?
とにかく、シリーズを重ねるごとにヴァランダーのヘタレっぷりに拍車がかかっているのは間違いない。自ら厄介事に飛び込み、周囲を巻き込む暴走モードも相変わらず。
前作同様、はた迷惑な男である。


内容(「BOOK」データベースより)
スウェーデン南部の海岸に、一艘のゴムボートが流れ着いた。その中には、高級なスーツを身につけた二人の男の射殺死体が抱き合うように横たわっていた。彼らはいったい何者なのか? どうやら海の向こう、ソ連か東欧の人間らしいのだが…。小さな田舎町の刑事ヴァランダーは、この国境を超えた事件に思いもよらぬ形で深入りすることになるのだった。注目のシリーズ第二弾。
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by marienkind | 2013-03-23 09:10 | 書評

「警官になったことを後悔したことはあるか?」
「決して。一度も。」



c0046869_1194459.jpgスウェーデンの警察小説「刑事ヴァランダー」シリーズ第一弾。CSミステリチャンネルやWOWOWでドラマ化されているので、ご存知の方も多いかも。

主人公のヴァランダーは、いわゆる「できる男」ではない。
実直で仕事熱心だが、メンタル的に著しく打たれ弱いタイプのバツイチ男である。
ドラマではケネス・ブラナーが演じており、「実直」は大人の落ち着きに、「メンタル面の弱さ」は母性本能をくすぐる要素となり得たが、原作の本書では、「女々しい」側面が強い。
そのくせ、無駄に溢れる正義感気質が災いし、時に暴走、失態も多い。憎めないが難儀なヤツである。

時代背景がパソコンや携帯電話が普及していない90年代初頭なので、「捜査は足で稼げ」とばかりに地べたを這い回るような捜査が全編を占める。けれど、そこがいい。
過激な描写やハードな展開に慣れ親しんだ読者には一見「地味」に映るかもしれないが、コツコツ地道な捜査を重ねて真相に至る過程が丁寧に描かれた良作だと思う。
10作品中2作品が未翻訳なものの、シリーズとして完結しているのも嬉しい。


内容(「BOOK」データベースより)
雪の予感がする早朝、小さな村から異変を告げる急報が入った。
駆けつけた刑事を待っていたのは、凄惨な光景だった。無惨な傷を負って男は死亡、虫の息だった女も「外国の」と言い残して息をひきとる。地方の片隅で静かに暮らしていた老夫婦を、誰がかくも残虐に殺したのか?イースタ署の面々が必死の捜査を開始する。
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by marienkind | 2013-03-21 13:42 | 書評