
大手企業勤務のエリート社員、都内の高級マンションに住み、息子のお受験に熱心な父親という、典型的な勝ち組人生を歩む主人公・野々宮良多。冷淡で利己的、露骨に上から目線。
平たく言うと、野々宮良多という男は、かなり嫌なヤツだと思う。
そんな人物を福山雅治がどう演じるのか興味津々で見ました。
鑑賞前は、福山雅治と「父親」のイメージが結びつかなかったが、主人公の野々宮自身が「理想の父親」を演じているような男だったので、思ったより違和感なく見ることができた。
演じたご本人も、「(父親になった)経験がないもので・・・」と語っていたが、本作品が父親の心の葛藤と成長を描いた物語と捉えると、「父性」を感じない福山雅治で正解だったのかも。そして、この「そして父になる」のタイトルもずばり的を射ていたのだな、と改めて感心した次第。
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